モロッコで泣いた4つの出来事

写真は綺麗な思い出を残すのが上手です。でも実際は、泥臭い思い出もたくさんあるのが旅です。今日は写真では見えないことについて書いていこうと思います。モロッコの旅で泣いてしまった4つの出来事についてお話ししたいと思います。

①猫アレルギーにやられる
シェフシャウエンには、視界にねこが入らないことがないくらい、ねこがたくさんいます。

私、ねこは大好きなのですが…実は、猫アレルギーなのです。『旅先の猫は大丈夫』と、旅先で出がちのアドレナリンが意味のわからない理屈を作り出し、調子にのって、ねことたくさん戯れたら大変なことになりました。くしゃみも鼻水も涙も止まらなくなり、挙げ句の果てには熱まで出てきて、ろくに観光できないほどの状態になりました。さすがに、モロッコのお友達にも、薬を飲んだ方がいいと言われます。彼いわく、モロッコの薬はヨーロッパから輸入してるから、日本のものより効き目が強くていいと。そこからは、その薬を求めて薬屋さん探しです。小さな街ですが、ネットで調べると5件くらい薬屋さんがあるようで、1件1件訪ねていきますが…………、ことごとく定休日😨 意識が朦朧となりながら、1時間ほど歩き続けます。やっとのことで辿り着いた4件目も定休日。最後の5件目の薬屋さんは、ここから30分離れた丘の上と隣のお店の人に言われた時は、本気で絶望しました。その絶望と体調悪さが伝わったのでしょうか。通りすがりのバイクの兄ちゃんが『買ってきてあげようか?』と言ってくれました。神様だと思いました。買ってきてくれた薬がこちら。

アラビア語でなんと書いてあるかわかりません。でももう辛いからバイクの兄ちゃんを信じて飲むしかない。ありがとうと、バイクの兄ちゃんに薬代とチップを払って、ホテルに帰ってこの薬を飲みました。
そして3時間睡眠😴
…😴
…😴

完全復活。😜
バイクの兄やんを信じてよかった。人は助け合って生きていることを実感しました。そのあとはまた調子に乗って、飲みに行きました。笑 旅は時間が限られてるから無理をしてしまいますよね。ちなみに、この日の歩数をチェックするとなんと26157歩。私体調悪かったのによく頑張ったなぁ。

②お湯が出ず滝行
旅先あるあるですが、シェフシャウエン1日目のホテル、シャワーのお湯が出ませんでした。私がモロッコに行ったときは気候的にベストシーズンで日中は暖かかったのですが朝晩は冷え込みました。汗もかいているし、寒いから水シャワーはきつい。温かいシャワーを浴びたかったので、ホテルの人に「シャワーのお湯がでません」と伝えました。すると、スタッフの人が部屋に来てくれて、しばらくシャワーをだして様子を見ます。5分後くらいに、頼りないお湯が出始めます。するとスタッフは、「Oh!お湯で始めたよ!!!あなたの時間を楽しんで!」と満足そうな顔をして帰ってきます。案の定、2分後くらいに、また冷たい水に戻ります😅 また呼びに行きます。でもスタッフの人が来てくれても結局やることは同じ、シャワーの様子を見るだけ。5分後くらいにまたすこしお湯が出始めます。帰ってきます。これを3回ほど繰り返しました。その後も決して長い時間お湯が出ることはありませんでした。言っても何も手を打ってくれない。ほかのシャワーを借りることもできないということが分かった時、このやり取りが不毛に思えてきて、めんどくさくなってきて、あきらめてもう水シャワーを浴びることを決意します。

「あ”ーーーーーーーー!!」

っと声をだして気合で、滝行のように高速でシャワーを浴びます。そして、タオルとお布団にくるまる。「ひー寒すぎる🥶」
しかし、ここでまた絶望します。

「ドライヤーがない😱」

アメニティーにドライヤーありと書かれているホテルを選んでいったので、持ってきていませんでした。ロビーまで行って、ドライヤーを借りに行きますが夜も遅かったので誰もいませんでした。一向に温かくならない体…。寒さとなんでこんな思いをしなきゃいけないの?という思いでぽろぽろ涙がでてきました😢

でも人間面白いもので、本当に困っているときは五感が研ぎ澄まされます。シャワーから出た30分後くらいに下で物音がしたような気がしました。降りてみると、忘れ物をしたスタッフが一瞬戻ってきていたのです。そこで無事ドライヤーを借りることができ、髪だけじゃなくていろんなところにドライヤーをあてて暖をとることができました。めでたしめでたし。

③サハラ砂漠のど真ん中で食中毒発症
サハラ砂漠のツアーパッケージに参加する前日に、マラケシュの屋台のご飯を食べてしまったのが原因かは分からないのですが、サハラ砂漠での夜、食中毒が発症しました。マラケシュ(出発地点)を出発する時から、おなかの調子がよくなく、長時間の車移動でトイレも簡単に行けない状況だったのでストッパを飲んだのが、さらに悪化させる要因になったようです。夜通し、サハラ砂漠のテントの中にあるトイレから離れられず、一睡もできませんでした。朝、ラクダに乗って日の出に見に行くツアーにも参加できませんでした。ラクダに乗れなくとも、ちょっとでも日の出が見られないかなあと、一人砂漠の丘までのぼって、痛みを耐え忍んでいる写真がこちらです😂😂😂😂後になって見返すと面白い。笑

帰りも10時間以上をかけて車でマラケシュまで帰るので、また簡単にはトイレに行けない時間を、耐え忍ぐことになります。もう一泊して、今日帰るのは諦めようかとも思いましたが、バンの運転手さんが、いつでも止めてくれていいからと一緒に帰ろうと言ってくれます。さらに同じツアーパッケージに乗っていたみんなも助けてくれました。カナダ出身の参加者の方は食中毒用の薬やエナジードリンクを全部私にくれました。

昼食の時も食事アドバイスもしてくれました。「これは食べていいけどこれは食べちゃダメ」とか。もう、いろんな人に迷惑をかけてて申し訳ない気持ちでいっぱいでした。私も何か、お礼をしたいと思って、その方は世界中を旅していて日本の旅行のプランを考えている最中だと言っていたので、おすすめの場所やそこまでの行き方を、彼のスマホにたくさん打ち込みました。想像以上に喜んでくれて少し救われた気持ちになりました。ツアーが終わってマラケシュに帰ってきたときは、たくさん助けてくれた参加メンバーとお別れしなくてはならない寂しさと、もうトイレを我慢しなくてもいいという安堵から涙が溢れだしました。

やさしい大好きな運転手さん

④一緒に旅をしてくれた友に感謝、そしてモロッコに感謝
日本と比べてしまうと、生活のいろんな場面でハードルを感じましたが、その分、人と人同士のつながりをすごく大切にしていて、人の温かさにたくさん触れることができました。帰国する日、カサブランカの空港に着いたときは、思い出がたくさんよみがえってきて、涙が止まりませんでした。どこを切り取っても温かい。みんなウェルカムでフレンドリーでした。帰りの飛行機も3時間くらい泣いてて、変に思われるかなと思ったけど、横に座ってたムスリムのおばあちゃんが、英語も日本語もしゃべれなかったけど優しく手を握ってくれました。
I miss Morocco. Thank you for a wonderful trip.

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